厚生労働省は2026年7月23日、予防医療に関する省内関係施策を取りまとめた「U.E.N.O.Plan~攻めの予防医療厚生労働省関係施策~」を公表しました。栄養・食生活、がん・循環器病等、歯科保健、認知症、性差に由来するヘルスケアと並び、リハビリテーションが6つの重点領域の一つに位置づけられています。リハビリテーションへの主体的な参加を支援するポータルサイト等の作成など、新たな施策も盛り込まれました。
「攻めの予防医療」とは何か
U.E.N.O.Planの名称は「Understand, Exercise, Nourish and Optimize for Better Health」の頭文字に由来します。計画は、高市政権がいわゆる「攻めの予防医療」を重要施策として位置づけていることを受け、厚労省の関係施策を整理したものです。2026年5月22日の経済財政諮問会議では、上野賢一郎厚生労働大臣が提出した資料「持続可能な社会保障制度の構築に向けて」の中で、「攻めの予防医療」の領域の一つとしてリハビリテーションが既に示されていました(関連記事)。
計画の基本理念では、予防医療を「一次予防」「二次予防」に加え、発症後のフェーズでの「三次予防」を含む広い概念として整理しています。急性疾患の発症後に重症化を予防し社会復帰を目指すリハビリも、この予防医療に含まれ得るものとして整理されています。
この20年間で死因の構成割合は脳血管疾患が12.5%から6.4%に減少する一方、老衰は2.3%から12.9%に増加しました。計画は、健康寿命が延伸し老衰の割合が増える中で「人生100年時代をよりよく生きるために『認知症対策』や『リハビリテーションの推進』が重要である」としています。従来の施策が国民の自主的な行動変容の支援を中心としてきたのに対し、それだけでは十分な効果が期待しにくい領域で行政や保険者等による能動的な介入を強化する点が「攻め」の意味するところです。6領域は「直ちに取り組むべき第一弾の重点領域」とされており、今後の広がりも含みを持たせた表現になっています。

U.E.N.O.Plan 見取り図(厚生労働省 別添2 参考資料p2より)
リハビリテーション領域に書き込まれた現状認識
計画本体のリハビリテーション章は、リハビリテーションを「心身機能の向上のみならず、日常の生活動作の改善、社会参加の促進、国民の健康の増進にもつながる」ものと位置づけ、予防・医療・介護を通じた切れ目のない提供が重要としています。
現状分析では、2040年に向けて介護と医療の複合ニーズを抱える85歳以上人口が増加し、リハビリテーションや介護予防のニーズがさらに増大すると指摘しています。あわせて公表された概要資料では、介護保険におけるリハビリテーションサービスの受給者数(令和7年)として、通所リハビリテーション60.0万人、訪問リハビリテーション15.3万人






