アキレス腱炎の基礎

2481 posts

皆さん、こんにちは。火曜日担当の藤本裕汰です。本日もよろしくお願い致します。前回は足底腱膜炎について解説しました。本日は足部疾患の中でもアキレス腱炎について解説していきます。

アキレス腱

アキレス腱は人体の中で最大の腱組織であり、動作時に大きな衝撃が加わります。報告の中では歩行時に体重の4倍の負荷が加わり1)走る際には12.5倍の負荷が加わります2)。この様に衝撃吸収に大きな役割を持ちます。

またアキレス腱は可動性を有する必要もあります。アキレス腱は捻れ構造が存在し、捻れ機能により三次元への可動性を作ります。また、捻れ構造により筋肉が効率よく発揮しやすくなります3)。捻れについては個人差があり、軽度・中等度・重度に分けられますが、どのタイプか調べることは困難なため、腱が複合体であることを認識して介入を行う必要があります。

またアキレス腱に関わる知識として重要なのがパラテノンになります。パラテノンは血行と神経が豊富に存在する結合組織性の皮膜になります5)。このパラテノンにより血管から栄養を受けたり、アキレス腱がスムーズに滑走するため非常に重要な組織になります。

アキレス腱炎

ここからはアキレス腱炎について解説していきます。アキレス腱自体の炎症をアキレス腱炎と呼び、アキレス腱のパラテノンの炎症をアキレス腱周囲炎と呼びます6)。またアキレス腱付着部は腱の付着部障害と踵骨後部滑液包炎に分けて考える必要があるとも言われています7)。この様な分類はありますが、実際の診断では混在するパターンも多く注意する必要があります。

アキレス腱炎のガイドラインの中では遠心性収縮や荷重などのメカニカルストレスによりアキレス腱に負荷が生じ、炎症や変性が生じると言われています8)。基本的にスポーツなどにより生じることが多く、ランナーやサッカー選手などでの有病率が報告されています8)

リスク要因としては肥満、アキレス腱の肥厚、糖尿病などが挙げられています。臨床の症状としてはアキレス腱付着部周囲の疼痛、アキレス腱の腫れなどが挙げられます。

予後に関してはスポーツ選手の話が中心になりますが、サッカー選手で復帰まで23日でランナーの場合は82日であると報告されており8)、スポーツにより大きく異なる可能性があります。このあたりはスポーツ内容に合わせた考えが必要になると考えることが出来ます。

アキレス腱炎の評価

ここからはアキレス腱炎の評価について解説していきます。

アキレス腱炎の直接的な評価としては圧痛テストが挙げられます。圧痛テストは感度64%、特異度81%であると報告されています9)

二次的な評価としはアーチの評価や足関節ROM、Kager's fat padの評価などがあります。アーチは低下することで足関節に対する負担が増加するため評価が必要になります。評価に関してはNavicular drop testが有効になります。

足関節のROMに関しては低下することでアキレス腱の負担増加に繋がります。そのため、必須で評価するポイントに

アキレス腱炎の基礎

最近読まれている記事

企業おすすめ特集

編集部オススメ記事