B001-3 / 第2章 第1部 医学管理等

生活習慣病管理料

糖尿病・脂質異常症・高血圧の患者に対して総合的な治療管理を行った場合に算定。生活習慣病管理料(Ⅰ)・(Ⅱ)の2区分。令和8年度改定では予約診療を実施している/していない場合の対応の明確化(疑義解釈その1 問33)、健康診断結果の参照(疑義解釈その1 問34)等の運用が示されました。

編集部注記本ページは厚生労働省の告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。改定前=令和6年6月1日〜令和8年5月31日、改定後=令和8年6月1日施行。最終的な算定可否は厚労省発出資料および所管の地方厚生局にご確認ください。
改定の要点(5点)
  • 眼科医療機関連携強化加算を新設(年1回 60点):糖尿病網膜症等の患者を眼科医療機関に紹介し、検査結果等の情報共有を行った場合に算定可。
  • 歯科医療機関連携強化加算を新設(年1回 60点):糖尿病等の患者を歯科医療機関に紹介し、口腔健康管理に係る情報共有を行った場合に算定可。
  • 療養計画書への患者署名を不要化:患者及び医療機関の負担を軽減する観点から、療養計画書に患者の署名を受けることが不要となりました(説明のうえ患者の同意を得ることは引き続き必要)。
  • 充実管理加算を新設(注4):主病(脂質異常症・高血圧症・糖尿病)ごとに、充実管理加算1=30点・2=20点・3=10点の3段階。加算1は検査実施率・受診間隔に係る実績値が届出医療機関全体の上位20%、加算2は上位50%、加算3は外来医療等調査への参加等の体制要件のみ。
  • 継続算定月の療養計画書の交付ルール:内容に変更がなければ毎月の交付は不要。ただし患者又はその家族等から求めがあった場合は交付し、概ね4月に1回以上は交付する。

基本情報(令和8年度改定後)

算定点数(月1回)

令和8年6月1日施行
区分点数
生活習慣病管理料(Ⅰ)
1 脂質異常症を主病とする場合610
2 高血圧症を主病とする場合660
3 糖尿病を主病とする場合760
生活習慣病管理料(Ⅱ)
主病(脂質異常症・高血圧症・糖尿病いずれか)333
※情報通信機器を用いた場合 290点
関連加算
血糖自己測定指導加算(注3、年1回)500
充実管理加算1(注4)新設
脂質異常症・高血圧症・糖尿病それぞれ
30
充実管理加算2(注4)新設20
充実管理加算3(注4)新設10
眼科医療機関連携強化加算(注5、年1回)新設60
歯科医療機関連携強化加算(注6、年1回)新設60

注書きまとめ(改定後)

算定の要件・加算
  • 注1(算定対象):許可病床数200床未満の病院又は診療所において、脂質異常症・高血圧症・糖尿病を主病とする外来患者(入院中除外)に対し、患者の同意を得て療養計画書を策定し、生活習慣に関する総合的な治療管理を行った場合、月1回限り算定。
  • 注2(包括範囲):本管理料の算定患者に対する医学管理・検査・注射等の一部は本管理料に包括(B001の4 小児特定疾患カウンセリング料、B001-9 療養・就労両立支援指導料、別の検査一部等は除外)。
  • 注3(血糖自己測定指導加算):糖尿病を主病とする患者に対して、血糖自己測定指導を行った場合に年1回限り500点を加算。
  • 注4(充実管理加算):施設基準に適合し届け出た保険医療機関において、当該基準に係る区分及び患者の主病に応じて、充実管理加算1(30点)・2(20点)・3(10点)を加算。主病は脂質異常症・高血圧症・糖尿病のそれぞれについて区分が設けられている。
  • 注5(眼科医療機関連携強化加算)新設:糖尿病網膜症等の患者を眼科医療機関に紹介し、検査結果等の情報共有を行った場合、年1回限り60点を加算。
  • 注6(歯科医療機関連携強化加算)新設:糖尿病等の患者を歯科医療機関に紹介し、口腔健康管理に係る情報共有を行った場合、年1回限り60点を加算。
  • 注7(Ⅱのみ・(Ⅰ)算定後の制限):生活習慣病管理料(Ⅰ)を算定した日の属する月から起算して6月以内は生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定できない。
  • 注8(Ⅱのみ・情報通信機器):情報通信機器を用いた診療を行った場合290点で算定。

算定要件・運用

療養計画書・対象患者・月1回算定
項目内容
対象患者脂質異常症・高血圧症・糖尿病を主病とする外来患者(入院中の患者は除外)
療養計画書別紙様式9又はこれに準じた様式を用いて作成・交付し、写しを診療録に添付。患者の署名は不要(改定で不要化)。説明のうえ患者の同意を得ることは必要
同意の取得事前に患者から文書による同意を取得
算定回数月1回限り(同月内は1回のみ)
病床数要件許可病床数200床未満の病院又は診療所

施設基準

主要要件
項目内容
基本体制生活習慣に関する総合的な治療管理を行うことができる体制を整備
多職種連携歯科医師、看護師、薬剤師、管理栄養士その他の医療関係職種等と連携
長期投薬・リフィル対応28日以上の長期投薬への対応又はリフィル処方箋への対応が可能であることを院内掲示
特定健診等との連携地域の医療機関と特定健康診査・特定保健指導等との連携体制
充実管理加算(注4)加算3=外来医療等調査への参加体制、厚労省連絡担当者1名の指定、過去5年間の診療録等の保管・管理、ICD大分類程度以上の疾病分類・疾病別の検索抽出機能。加算2=これに加えて実績値が届出医療機関全体の上位50%、加算1=上位20%(対象患者10人以上の場合に限る)

届出様式

  • 別紙様式9:療養計画書(初回算定時)
  • 別添2 様式7の11:注4(充実管理加算)の施設基準に係る届出
  • 別添2 様式7の12:外来データ提出中止時の届出

改定前後の対比

1. 連携強化加算 ─ 眼科・歯科をそれぞれ新設
改定前改定後
加算の存在
該当なし 2加算 新設 眼科医療機関連携強化加算 60(年1回)
歯科医療機関連携強化加算 60(年1回)
対象
糖尿病網膜症等の患者を眼科に紹介し情報共有(注5) / 糖尿病等の患者を歯科に紹介し口腔健康管理の情報共有(注6)
中医協答申(短冊)原文 ─ 連携強化加算の新設出典: 個別改定項目について Ⅱ-5-① 生活習慣病に係る医学管理料の見直し

改定後 ─ 注5・注6(新設)

注5 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、糖尿病網膜症等の患者を眼科医療機関に紹介し、検査結果等の情報共有を行った場合、眼科医療機関連携強化加算として、年1回に限り60点を所定点数に加算する。

注6 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、糖尿病等の患者を歯科医療機関に紹介し、口腔健康管理に係る情報共有を行った場合、歯科医療機関連携強化加算として、年1回に限り60点を所定点数に加算する。

改定前(現行)

(該当条文なし。新設)

出典: 厚生労働省「個別改定項目について」(中医協答申資料)Ⅱ-5-① 生活習慣病に係る医学管理料の見直し
2. 療養計画書 ─ 患者署名を不要化
改定前改定後
患者の意思確認
事前に文書による同意を取得 療養計画書により丁寧に説明を行い、患者の同意を得る(署名は不要) 追加
様式区分
別紙様式9(単一) 区分化 別紙様式9又はこれに準じた様式(初回・継続を通じて同一)
3. 充実管理加算 ─ 新設(実績連動の3段階)
改定前改定後
充実管理加算の存在
該当なし 新設主病(脂質異常症・高血圧症・糖尿病)ごとに 充実管理加算1=30点 / 2=20点 / 3=10点

留意事項通知 抜粋(保医発0305第6号)

B001-3 (1) 算定の趣旨
生活習慣病管理料は、許可病床数200床未満の病院又は診療所において、脂質異常症・高血圧症・糖尿病を主病とする患者に対し、生活習慣に関する総合的な治療管理を行うことを評価したもの。
B001-3 (2) 療養計画書
生活習慣に関する総合的な治療管理を行う旨、患者に対して療養計画書(様式は別紙様式9又はこれに準じた様式)により丁寧に説明を行い、患者の同意を得た場合に算定できる。交付した療養計画書の写しは診療録に添付しておく。療養計画書は、当該患者の治療管理において必要な項目のみを記載することで差し支えない。
B001-3 (3) 多職種連携
歯科医師・看護師・薬剤師・管理栄養士等と連携し、必要に応じて指導を行うこと。地域の医療機関と特定健康診査・特定保健指導との連携体制を確保。
B001-3 (4) 長期投薬・リフィル対応の掲示
28日以上の長期投薬への対応又はリフィル処方箋への対応が可能であることを院内掲示
B001-3 (5) 連携強化加算(注5・注6)の留意点改定で新設
いずれも対象は糖尿病を主病とする患者。眼科医療機関連携強化加算(注5)は糖尿病合併症の予防・診断・治療を目的とする眼科診療の、歯科医療機関連携強化加算(注6)は歯周病の予防・診断・治療を目的とする歯科診療の必要を認め、患者の同意を得て、他の保険医療機関への受診に当たり必要な連携(診療状況を示す文書を添えた情報提供と受診予定日の設定、次回診療時の受診状況の確認と診療録記載)を行った場合に、患者1人につき年1回60点を加算。眼科(注6は歯科)を標榜する保険医療機関は算定できない。

関連する疑義解釈 Q&A(原典抜粋)

Q 「B001-3」生活習慣病管理料(Ⅰ)及び「B001-3-3」生活習慣病管理料(Ⅱ)について、「予約診療を実施している保険医療機関については、患者と相談の上、当該保険医療機関に次回受診する日の予約を行うこと。また、予約診療を実施していない保険医療機関については、患者と相談の上、次回受診する日を決めること。」とあるが、患者の都合により次回受診する日付が確定しない場合の対応如何。
A 次回受診する日について患者と十分な相談を行ってもなお、当該患者の都合により予約又は受診を行う日付が確定しない場合についても、次回の受診が必要な時期について、患者に対して十分な指導を行うこと。
出典: 疑義解釈資料(その1)別添1 問33
Q 「B001-3」生活習慣病管理料(Ⅰ)の算定留意事項通知の(11)について、「他の医療機関で実施した血液検査等の結果を参照できる場合等はこの限りではない。この場合、当該検査等の結果を診療録に記載すること。」とあるが、特定健康診査その他の健康診断等において血液検査等を受けている患者について、当該検査の結果を参照できる場合も含まれるのか。
A 含まれる。
出典: 疑義解釈資料(その1)別添1 問34

厚生労働省 一次資料

本ページは厚生労働省が公表した告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。 個別具体的な算定の可否や施設基準の充足判断については、所管の地方厚生局またはお手元の保険医療機関の事務担当者にご確認ください。 記載内容は最新情報を反映するよう努めていますが、最終的な解釈は厚生労働省の発出資料をご確認ください。

算定点数・要件・期間等は告示原文(令和8年厚労省告示第69号)、留意事項通知(保医発0305第6号)、施設基準通知(保医発0305第8号)、疑義解釈資料(その1〜その4)を一次資料として確認。複数の二次資料との突き合わせクロスチェックを実施。

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