A304 / 第1章 第2部 入院料等 / 特定入院料

地域包括医療病棟入院料

救急医療と急性期治療を提供しつつ、在宅復帰に向けた包括的な医療(リハ・栄養管理・退院支援等)を提供する病棟の入院料(令和6年度改定で新設)。令和8年度改定では算定要件・施設基準の見直しが行われ、専従の理学療法士等の業務範囲の明確化(屋外・病棟外での評価指導も含む)が追加されました。

編集部注記本ページは厚生労働省の告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。改定前=令和6年6月1日〜令和8年5月31日、改定後=令和8年6月1日施行。最終的な算定可否は厚労省発出資料および所管の地方厚生局にご確認ください。
改定の要点(4点)
  • 「地域包括医療病棟入院料1」「同2」の2つの入院料に分かれ、それぞれに患者区分イ〜ハ(入院料1〜3)を設定:計6区分。入院料1は当該保険医療機関内に一般病棟入院基本料を算定する病棟を有していないことが要件。患者区分は入院料1=緊急入院で手術を実施しない患者/入院料2=緊急入院で手術を実施する患者および予定入院で手術を実施しない患者/入院料3=予定入院で手術を実施する患者(告示 注2)。
  • リハビリテーション・栄養・口腔連携加算が見直し:加算1=110点/日(14日上限、土日祝のリハ提供平日の8割以上等の厳格基準)、加算2=50点/日の2区分体系へ。
  • 専従療法士の兼務可能な範囲を明確化:病棟内に回復期リハビリテーション入院医療管理料または地域包括ケア入院医療管理料1〜4を算定する病室がある場合、当該病室における理学療法士等の業務を兼務して差し支えないことが明記されました。
  • 施設基準も見直し:入院料1では「急性期充実体制加算の届出を行っていないこと」が「急性期総合体制加算の届出を行っていないこと」に改められ、「当該保険医療機関内に一般病棟入院基本料を算定する病棟を有していないこと」が追加。入院料2の施設基準は新設され、入院料1のイ〜ネを満たすこととされました。

基本情報(令和8年度改定後)

算定点数(1日につき)

令和8年6月1日施行(地域包括医療病棟入院料1 / 同2 × 患者区分イ〜ハ)
区分点数
1 地域包括医療病棟入院料1
イ 入院料1
緊急入院の患者で、入院時の主傷病に対して入院中に手術を実施しないもの
3,367
ロ 入院料2
緊急入院の患者で入院中に手術を実施するもの、および予定入院の患者で入院中に手術を実施しないもの
3,267
ハ 入院料3
予定入院の患者で、入院時の主傷病に対して手術を実施するもの
3,117
2 地域包括医療病棟入院料2
イ 入院料13,316
ロ 入院料23,216
ハ 入院料33,066
初期加算(注3)
入院日から起算して14日を限度150/日
リハビリテーション・栄養・口腔連携加算
加算1(14日上限、厳格基準)110/日
加算2(14日上限)50/日

注書きまとめ

算定の要件
  • 趣旨:高齢救急患者等を中心に、リハ・栄養管理・入退院支援・在宅復帰の包括的機能を提供する病棟。
  • 区分の決定(注2):入院料1=緊急入院の患者であって、入院時の主傷病に対して入院中に手術(第2章第10部第1節に掲げるものに限る)を実施しないもの。入院料2=緊急入院の患者で入院中に手術を実施するもの、および予定入院の患者で入院中に手術を実施しないもの。入院料3=予定入院の患者であって、入院時の主傷病に対して手術を実施するもの。
  • 初期加算(注3):入院した日から起算して14日を限度として、1日につき150点を加算。
  • 90日超の取扱い(注1ただし書):90日を超えて入院する患者については、A100 一般病棟入院基本料の地域一般入院料3の例により算定。
  • 栄養サポートチーム加算との併算定(注11):リハビリテーション・栄養・口腔連携加算を算定する場合、A233-2 栄養サポートチーム加算は別に算定できない。
  • 夜間看護体制特定日減算(注4):別に厚生労働大臣が定める保険医療機関において、年6日以内かつ当該日が属する月が連続する2月以内であることのいずれにも該当する場合に限り、所定点数の100分の5に相当する点数を減算。

施設基準(主要要件)

主要要件
項目要件
PT・OT・ST専従PT・OT・ST 2名以上
管理栄養士専任常勤管理栄養士1名以上
基準①割合指数別表4の基準以上
在宅復帰率退院患者の8割以上が在宅等への退院
平均在院日数21日以内(85歳以上の割合に応じた基準調整あり)
専従療法士の業務範囲明確化病棟内に回復期リハビリテーション入院医療管理料または地域包括ケア入院医療管理料1〜4を算定する病室がある場合、当該病室における理学療法士等の業務を兼務して差し支えない(改定で明確化)

届出様式

  • 地域包括医療病棟入院料の施設基準届出
  • 従事者の氏名、勤務態様等

改定前後の対比

1. 入院料の区分構造 ─ 3区分化
改定前改定後
区分構造
地域包括医療病棟入院料(単一区分、3,050点) 2入院料 × 患者区分3 地域包括医療病棟入院料1:イ 入院料1 3,367点 / ロ 入院料2 3,267点 / ハ 入院料3 3,117点
地域包括医療病棟入院料2:イ 入院料1 3,316点 / ロ 入院料2 3,216点 / ハ 入院料3 3,066点
イ=緊急入院で手術なし / ロ=緊急入院で手術あり・予定入院で手術なし / ハ=予定入院で手術あり
2. リハ・栄養・口腔連携加算 ─ 2区分化
改定前改定後
加算の区分
単一区分の加算 2区分化 加算1 110(厳格基準)
加算2 50

留意事項通知 抜粋(保医発0305第6号)

A304 (1) 地域包括医療病棟の趣旨
地域包括医療病棟入院料は、高齢の救急患者等に対し、リハビリテーション、栄養管理、入退院支援、在宅復帰等の包括的な機能を提供する役割を担う病棟を評価したもの。
A304 (2) 区分選択改定で3区分化
(2)について、入院中に患者の状態が変化し、入院時の主傷病に対して当初予定していなかった手術を実施することになった場合および入院時に予定していた手術を実施できなかった場合は、該当する区分の入院料を、当該予定が変更になった日の属する月の初日に遡って算定する。
A304 (7) 専従の理学療法士等の業務範囲
当該病棟に専従の理学療法士等は、疾患別リハビリテーション料等の対象とならない患者も含め、全ての入院患者に対するADLの維持・向上等を目的とした評価・指導を行う。専従の理学療法士等は1日につき6単位相当を超えた疾患別リハビリテーション料等の算定はできない。なお、評価・指導等は、必要に応じて病棟外または屋外等、配置された病棟以外の場所において実施することも可能である。

厚生労働省 一次資料

本ページは厚生労働省が公表した告示・通知・疑義解釈資料を編集部が整理したものです。 個別具体的な算定の可否や施設基準の充足判断については、所管の地方厚生局またはお手元の保険医療機関の事務担当者にご確認ください。 記載内容は最新情報を反映するよう努めていますが、最終的な解釈は厚生労働省の発出資料をご確認ください。

算定点数・要件・期間等は告示原文(令和8年厚労省告示第69号)、留意事項通知(保医発0305第6号)、施設基準通知(保医発0305第7号)を一次資料として確認。複数の二次資料との突き合わせクロスチェックを実施。

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