【症例報告】舌痛症のリハビリテーション

  • Xで共有
11557 posts

難治性の口腔顔面痛である舌痛症。本来は適応ではないのリハビリテーションを行った経験を、評価アセスメントを中心にまとめました。

Hola!(スペイン語でこんにちは)、週の真ん中水曜日の江原です。本日は口腔顔面領域における難治性疼痛、舌痛症について書きたいと思います。また自験例をモデルにしたリハビリテーションについても書いていきます。

 

舌が痛い

『舌、ベロが痛くなったことはありますか?』このような問いを立てると、大半の方が『ある』と答えると思います。熱いものを食べてしまい熱傷、咀嚼中に舌を嚙んでしまって受ける外傷、口内炎ができてしまったなどほとんどの方が経験していると思います。

 

今回取り上げる舌痛症はちょっと訳が違います。舌痛症は舌に原因不明の痛みが起こる疾患の総称で、外傷などきっかけがないのに、舌が痛くなり、場合によっては歯槽や口腔内全体の痛みになる場合もあります。

 

そしてその痛みは何か月も続き、何をしても治らない。そんな風になったらどう感じますでしょうか?四肢の急性痛であれば、どこかにぶつけてはいないか?とか、使い過ぎてはいいないか?など想像を巡らせなんらかの原因に行きついたりします。

 

それにより不安は少しは解消されるかもしれませんが、舌痛症はそうはいきません。そして皆さんは『この痛みはどの診療科にかかればよいのか?』そのように感じるに違いありません。

 

舌痛症の病態

舌痛症の有病率は全人口において、0.7~15%と報告されています。女性に多く閉経後に多く、この年代の有病率に限定すると大きく上がります。

 

入院施設があるリハビリ科では、現病歴や既往歴などカルテ上で舌痛症の記載を見かける程度の疾患だと思いますが、慢性疼痛領域の臨床では治療対象として比較的多く、1日に数人受診されていることもあります。

 

発症機序は不明であります。しかしながら、女性に多いという疫学的側面に注目すると、閉経後に発症する病歴から女性ホルモンに関係する要因や、その時期のライフイベント等心理社会的要因の関与が考えられています。

 

また痛みの性質や適応する薬や近年の研究において、その痛みのメカニズムの根幹は神経障害性疼痛であると推測され始めています。

 

バーニングマウス症候群の診断基準

舌痛症は海外ではバーニングマウス症候群(BMS:口腔内灼熱症候群)と呼ばれています。診断基準は以下のようになっています。以下の診断基準A~Dをすべて満たす口腔痛

  • Xで共有
Xでもチェック!!
@POSTwebmedia
【症例報告】舌痛症のリハビリテーション

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

アドヒアランス行動のタイプとノンアドヒアランスによる弊害

患者との間のアドヒアランスが保たれない時にどのようなことが起こるのでしょうか?

アドヒアランス行動のタイプとノンアドヒアランスによる弊害
えばらロペスひろゆき 5,347 views
リハビリ医療・治療基礎コミュニケーション
Premium

『腰痛の85%は原因不明』はもうオワコン?

『腰痛の85%は原因不明』というもっともらしい格言。近年の医療技術の進歩で、この格言はやや陳腐化してきたように感じます。依然メディアにはびこるこの表現を使いたくなくなるような記事にしたいと思います。

『腰痛の85%は原因不明』はもうオワコン?
えばらロペスひろゆき 6,899 views
理学療法士整形外科急性期
Premium

【評価】症例で体感する運動器リハビリテーションと自己効力感Vol.2

運動器リハビリテーションではアドヒアランスが重要です。特にホームエクササイズのアドヒアランスには、自己効力感が関係します。自己効力感は目に見えにくいものですが、運動器リハビリテーションでの指導にも重要と考えています。前回の続きです。

【評価】症例で体感する運動器リハビリテーションと自己効力感Vol.2
えばらロペスひろゆき 4,129 views
理学療法士整形外科急性期
Premium

運動療法で痛みが増した時に理学療法士が焦らず対応する方法②

運動をしたら痛くなった!良かれと思って指導した運動で、そういわれてしまうと焦ってしまいませんか?慢性疼痛のリハビリで痛みが増強した時の対応方法の続きです。本日は判断材料として使える指標についてです。

運動療法で痛みが増した時に理学療法士が焦らず対応する方法②
えばらロペスひろゆき 6,096 views
理学療法士急性期リハビリ
Premium

Popular articles

PR

Articles

広告掲載のお申し込み