厚生労働省は6月1日、「事業場における労働者の健康保持増進の在り方に関する検討会」の第2回会合を開いた。労働安全衛生法第70条の2に基づく「事業場における労働者の健康保持増進のための指針(THP指針)」の見直しに向け、健康保険組合や中小企業など4者から取組事例を聞き取った。あわせて、第1回の議論を踏まえた論点整理案が示され、政府が掲げる「攻めの予防医療」を職域でどう進めるかについて、健康保持増進措置の位置づけや対象、保険者との連携などの論点が整理された。職域のがん検診をめぐっては、要精密検査者の追跡が健診機関の自主努力に委ねられ、把握しきれていない実態が報告された。
第2回は、第1回で予告された取組事例のヒアリングが中心となった。聞き取りの対象は、関東ITソフトウェア健康保険組合、有限会社ワシオ商会(福島県会津若松市)、本田技研工業、全国労働衛生団体連合会(全衛連)の4者。検討会の座長は聖マリアンナ医科大学の髙田礼子氏が務めている。
第一回:「攻めの予防医療」を職域へ──事業場における労働者の健康保持増進の在り方
健保・企業の健康づくり事例
加入者約103万人を抱える関東ITソフトウェア健康保険組合は、39歳以下を対象にした生活習慣病予防の運動プログラムを紹介した。健診データからリスクの高い人を選び、3か月間に計12回の運動指導と食生活改善のアドバイスを行う取り組みで、令和6年度の参加者は259人。歯科健診も平成30年度から続け、令和6年度は8,640人が受診したと報告した。子宮頸がん・乳がんのオプション検査や、女性の健康・乳がん・たばこをテーマにしたeラーニングなど、保険者主導の幅広い保健事業を示した。
従業員21人の有限会社ワシオ商会は、小規模事業場の健康経営の例として登壇した。経済産業省の健康経営優良法人「ブライト500」に6年連続で認定されている企業で、定期健診時のがん検診を会社負担で実施し、二次検診の受診を徹底する仕組みを説明。3拠点に置き型の社食を導入し、肩こりや腰痛を訴える従業員には整体院のチケットを配るなど、少人数でも続けられる工夫を挙げた。求人票で取り組みを紹介したところ、内容を見て応募を決める求職者が増えたという効果も報告した。
本田技研工業は、トヨタ・日産との3社で産業保健職が交流する「学びの場」を2024年から開いていることを紹介した。女性の健康支援を柱に、がん検診の対象年齢拡大や被扶養配偶者への節目健診の導入、婦人科検診の自己負担ゼロ化などを健保組合と連携して進めている。女性の健康課題に関するeラーニングは対象3,686人のうち3,272人(88.8%)が受講したという。
職域がん検診、精密検査の追跡に課題
労働衛生機関116法人でつくる全衛連は、会員機関の調査をもとに職域がん検診の実態を報告した。会員機関による職域がん検診の受診者は令和6年度(2024年度)で延べ約1,830万人にのぼり、前年比2.8%増と増加が続いている。一方で、すべての検診種別で令和元年度の水準には戻っていないとした。
報告で浮き彫りになったのは、要精密検査と判定された人の追跡の難しさだ。全衛連の精度管理調査によると、要精密検査者の






