リハビリテーション専門職団体協議会(日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会)は令和8年4月、「理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が専門性を発揮して病棟において協働する体制(看護・多職種協働加算)の実践指針」を策定・公開しました。令和8年度診療報酬改定で新設された看護・多職種協働加算により、急性期一般病棟にPT・OT・STが配置される仕組みが整いましたが、各職種がどのような業務を担うのか、看護師の業務とどう区別されるのかという点は現場の関心事項でした。本指針は、3職種それぞれの役割を明確化するとともに、法的な業務範囲の整理を示しています。
看護・多職種協働加算とは
看護・多職種協働加算は、急性期病院B一般入院料または急性期一般入院料4を算定する病棟において、看護職員を含む多職種が専門性に基づいて協働する体制を評価するものです。入院患者25人に対し1人の割合で、看護職員・PT・OT・ST・管理栄養士・臨床検査技師のいずれかを配置することが求められます。
中央社会保険医療協議会での検討過程では、各職種の専門性が発揮できる体制とすることが不可欠であるとの意見が示された一方、役割が不明確なまま混在することへの懸念も示されていました。答申書附帯意見でも、病棟の種別ごとに改定の影響を調査・検証し、適切な評価のあり方を引き続き検討するとされています。
なお、疑義解釈その2(問36)では、看護職員のみの配置で他職種を配置しなくても算定可能であることが確認されており、リハ職の配置は加算の必須要件ではありません。こうした背景のもと、リハ職が配置される場合にどのような専門性を発揮すべきかを示したのが本実践指針です。
法的整理──「診療の補助」と「療養上の世話」の区別
実践指針の冒頭で示された法的整理は、本指針の根幹をなす部分です。
看護師の業務は保健師助産師看護師法第5条に規定される「診療の補助」と「療養上の世話」の2つです。一方、PT・OT・STが担うのは医師の指示に基づく「診療の補助(リハビリテーション)」であり、「療養上の世話」とは法的に区別されます。
実践指針では、3療法士は「恒常的な介護業務や生活介助・援助業務を担うものではない」と明記しています。病棟配置されたリハ職の役割は、あくまで診療の補助としての専門的評価・治療的関与・助言・情報共有と、患者・家族への指導、同職種教育、他職種との連携・協働が中心です。
看護職員の人員不足を補完・代替することを目的とするものではないことも明示されており、病棟機能に応じた看護職員の配置が前提であるとしています。
PT・OT・STそれぞれの役割
実践指針では、急性期一般病棟に配置される3職種それぞれの役割が具体的に示されました。共通するのは、入院早期からの治療的関与、廃用予防・ADL低下予防、退院支援と地域連携、医療安全への貢献、同職種教育・多職種連携の5つの柱です。各職種に固有の視点は以下の通りです。
理学療法士の役割
PTの役割として特徴的なのは「トランスファー・パッケージの推進」です。訓練室で獲得した能力を病棟・生活場面に般化・定着させる体系的な取り組みを推進し、疾患別リハビリテーション(課題解決型訓練)と病棟での生活場面を循環させる役割を担います。循環・呼吸動態も含めた機能と構造を踏まえ、退院後の活動レベルを想定した運動耐容能・運動量・活動量の向上に努めることが求められています。
転倒・転落リスクの評価と予防策の多職種共有、病棟内で安全に活動できる環境整備への専門的助言も、PTに期待される役割として明記されています。

作業療法士の役割
OTの役割は「目標指向型アプローチの推進」として整理されました。訓練室で獲得したADL能力を、病棟・生活場面において「している ADL」として定着させる橋渡しを担います。病棟生活の場面で生じた課題を整






